pdfが開けない原因

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webデザインを制作する際、ワイヤーフレームがあればワイヤーフレームに沿ってデザイン制作を進めます。
このワイヤーフレームは製作した方によってファイルが異なり、psdやai、最近はxdも増えました。
意向が伝われば手書きでも十分なのですが、xdだと私も含め開けない作業者がまだまだ多いため、pdfに変換して提供してくださったりもします。
ですが問題はこのpdf!
長年この業界にいる方・・・というより、次の担い手のことを考える方ならこういったミスは起こさないと思うのですが、製作物が出来上がればそれでOKといった方が担当の場合、次の方のことを考えず制作してしまうため、どこかで誰かが手を煩わせてしまうのです。
今日はそのお話を少ししていきますが、ワイヤーフレームだけでなく、pdfは今や色んな業種・部署で使われるようになりました。
ですのでこれからお話しする内容は「ワイヤーフレームは私に関係ないから」と思わず、pdfを扱う方、pdfを作成する方もご一緒に読み進めて頂ければと思っております。



ことの始まり

初めてお仕事をさせて頂く方からワイヤーフレームのpdfが届きました。
「ご準備ありがとうございます」とpdfを受取り、開いて見ると一瞬開くことはできるのですが2-3秒位で閉じてしまいました。
「ん?」と思いつつまた開いてみるのですがまた同じように閉じてしまう。
何度か繰り返してるうちに「えっ?PC壊れた!?」とアタフタアタフタ・・・
試しに全く関係ない別のpdfを開いてみると問題なく開ける。
ここでまた「ん?」と。
開けないと作業できないのでとりあえずphotshopで開いてみると、若干時間はかかるものの無事開けるご様子。
この時点で「ファイルは壊れてないんだな」と気付くのですが、ではどうしてpdfのままだと開けないのか・・・?
デザイン製作するよりもそっちの方が気になってしばらく仕事になりませんでした。
結果、制作作業をする前にこのpdfが何故開けないかを突き止めることに。


pdfの容量

ファイル容量が大きいのかなと思い、プロパティを見ると393kb。
そんな気になるような容量ではありません。
となると次はサイズか?


pdfのサイズ

adobeサイトのヘルプによると→ https://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/cq06170215.html
「Acrobat で設定できる用紙の最大最小サイズは以下の通りです。」として下記のように表示されていました。


※Acrobat 9の場合

普段ワイヤーフレームをpdfで受け取る身としては
「いやいやいや、関係ないでしょ。」
「ワイヤーフレームで最大超えるなんてことないでしょ。」
と、軽く思っていたのですが、まさかこれが原因だなんてと気付くのはずっと後のことでした。


pdfをphotoshopで開いてみる

上記の通りpdfとして開くと一瞬で閉じてしまうので、試しにphotoshopで開いてみました。
開けることは開けるのですが、少し時間がかかりました。
ちなみに時間がかかる原因は↓これです。



ファイルをラスタライズ
今までこんなことは記憶の中ではほぼありませんでした。
とはいえファイル自体の中身の問題もあることだしと思ったりもして、これまた然程重く受け止めていませんでした。
が!
このファイルを開く直前の画面を再度見直してようやく気付いたのです。


原因はこれ

photoshopでpdfを開く時の最初の画面がこれ↓です。



わかるかなぁ。
私も最初全く気にもしないというか見もしない箇所。
ここです↓ここ。赤枠のところ。



5692x32000px!!
ワイヤーフレームでこのサイズ。
もうありえないです。
試しにphotoshopで開いたpdfのサイズを、元々デザインサイズ指定してきたwidth1300pxにリサイズしてpdf保存すると普通にpdfとして開けるようになりました。

上記の通り、adobeでは最大サイズを635000×635000mmとしてはいますが、注意事項として、
「1300x1300mm 以上のカスタムサイズを指定すると、環境によっては PDF ファイルの作成ができないという問題が確認されています。この問題については現在調査を行っております。」
と記載されております。
ちなみに1300x1300mmをpxに変換すると解像度にもよりますが、

72dpi=3685x3685px
96dpi=4913x4913px
300dpi=15354x15354px
※https://shimeken.com/print/pixel-mm-dpiにて変換

となりました。
確実にオーバーしています。


pdfの扱い方

今回ひっかかったpdfの中身はワイヤーフレームですが、例えばこれから始まる電子帳簿保存法改正にもpdfを使うようになると思いますし、事務系の仕事を一切やらない人のPCにはエクセル・ワードが入っていないため、ファイルをpdfに変換して相手に渡したりもします。
また最近のネット印刷ではデータ入稿をaiでなくpdfで受け付ける業者さんが増えました。
色々な場面で使うようになったpdf。
製作した人が「これでOK」と安易に思わず、そのpdfを開く人のことを気遣って作成するようにしてください。
また、今回は元データのサイズが原因でpdf後のサイズが大きすぎ開くことができませんでしたが、この他にもpdfが開けない原因は幾つか存在します。
元々のpdfファイルが破損していたり、ご自身のPCにそもそもソフトが入ってなかったり。
原因は様々ですのでこのブログだけでなく他の方が書かれているブログ等も探し、原因を突き止めましょう。


品川区の武蔵小山、目黒不動前、五反田駅、目黒駅近隣にて、web制作を軸にひとり稼業にて活動しております。
元は事務職を長くしておりましたですので、会社内におけるエクセル・ワードなど事務関連のソフトにはある程度対応可能です。
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